各界の有識者に花粉症の治し方を聞いた
私はひどい花粉症である。
外へ一歩踏み出せば全身の穴という穴からいろんな液体を垂れ流すほど重度な花粉症である。
この症状の前に薬など役に立たず、逆に薬の方がこの症状の原因ではないかという塩梅になってしまっている。
この前も新宿へ訪れ、薬を飲もうと思った際、たまたま近くにいた老人から
「キメられるんだろ?くれよ」と主語とかいろいろ吹っ飛ばしたお声をいただいたのは旅の恥として綺麗にかき捨てた。
さて、そんなひどい花粉症の私だが、その実、田舎暮らしをしている。
どれくらいの田舎かというと、昔に植えまくった杉や檜が伐採とか管理とかなされずに放置森林問題として取りざたされるくらいの有様だ。道道を行けば若年層に会うことはまずない。
そんな田舎だからこそ、春は花粉が積もる。
アスファルトに降りたての雪が風で舞う情景を見たことがあるだろうか?
その景色の雪を花粉に置き換えてくれ。これが私の住むわが町だ。
そんな場所に住んでいてはおちおち外出にも出られない。事実この前、くしゃみのはずみで友人を崖から落としかけた。バカ殿みたいなノリだった。
まさしく死活問題なのだ
そこで、近隣にお住いの有識者たちに「花粉の治し方」を聞き込みによる情報収集をしたのでここに記す。
①怪しげな中年女性代表 Cさん(40前後くらい)
方法:太白ごま油を鼻に塗る
皆さんの近くに40前後の独身女性はいないだろうか?
女性が独身をこじらすとサボテンに話しかけたり、ロデオマシンに乗りながらZARDを歌ったり、手相やタロットにはまってシャーマンへの道を歩みだしたり
などと、その生態は様々だが、私の近くにもそんな女性がいる。名誉のためCさんとだけ言っておく。
そんな彼女から教えてもらった方法がこれ。【太白ごま油を鼻に塗る】
ごま油を鼻に塗るとどうなるかは皆さんお察しいただけるだろう。
食欲が刺激され体が鶏モモを欲するようになる。
鶏モモを食べ続け、筋肉がしこたま付く。
男性であれば鏡の中の自分に恋をして周りの女性たちに関心が無くなり、
女性であれば暴漢を、痴漢を、世の男性を筋肉で吹き飛ばし
外圧をかけてくる同僚のシャネルのバックを引きちぎり
課長の残り少ない髪の毛を毟り取るという行動に移るだろう。
すなわち日本の出生率が落ちるのだ。
と聡明な皆さんであればここまで予想がついて花粉症で日本がやばいと考えたと思うが、その実、太白ごま油は無臭である。
私もその存在を初めて知り、驚いた。調べるとデザートなどにも使われ、酸化がほかの油と比べて遅く、また、ヘアオイルやスキンオイルとしてもつかわれるなどまさしく万能オイルであるらしい。
↑これ
期待せずに試しに鼻の穴に塗りたくってみると、結果は悪くないものだった。
治し方ではないが予防にはなる的な
なんか花粉ブロックスプレーみたいなやつと同等以上の効果を上げたし、食用にもできるのでこいつはすごいや。
スピリチュアルに走る女性の言だから期待していなかったが、恐れ入った。
そう言ったら今度2000円払ってタロットをお願いする流れに持っていかれた。やりおる
②年の功代表 西川トメさん(おそらく80前後)
方法:塚原温泉を飲む
いきなりだが塚原温泉をご存じだろうか?
場所はかの有名な温泉どころである別府と由布院の中間くらいにあり、それらの陰に埋もれがちであるが、知る人ぞ知るイカレた温泉である。
どれくらいイカレているかというと火山の火口すぐ近くに温泉がある。
その距離や湯船から火口まで直線およそ200メートル。噴火したら瞬で死ぬ
そんな温泉だから酸濃度は日本2位を誇り、香りは完全に硫黄そのもの。
効能も皮膚病であるアトピーや水虫治せるという誇らしいものであり、まさしく知る人ぞ知る温泉にふさわしい温泉だ。
「僕、温泉好きなんですぅ」という人が塚原温泉を知っていなかったらまずニワカやモグリだとみていい。
(逆に鶴の湯やへびん湯という秘湯を知っていたり、好きだと言ったりした場合、ネットで調べたバーチャル温泉愛好家の可能性がある。秘湯とかで検索しても引っかからず、しかし通には有名な温泉だからバーチャル愛好家のフィルターになるのだ。逆に赤松温泉とか知ってたらやばいレベルのガチ勢である可能性がカチ上がるから気をつけろ)
話を戻そう。
そのお湯、きわめて酸度の高い硫黄の湯を飲んだらどうなるのかは想像に難くはないだろう。
具体的には腹を下し三日三晩アナルのロックはパージされ上から吐き下から流れる激アツスーパーマーライオン状態になる。
まさかそこまで…と思うかもしれないが、これは事実である。
なぜなら実際に試したトメおばあちゃんがそういったからだ。
諸君、私は生ける伝説を目にしたのだ…
やべえよこいつ
これが「僕、花粉症で今きついんですぅ」というボールを投げてから
「あたしも花粉症だったけど治ったワ。あたし塚原温泉のお湯飲んだんだけど」と朝からいきなりステーキみたいな前置きを踏んでから投げられたボールなのだから恐ろしい。剛速球ってレベルじゃねーぞ変人界のメジャーリーガーやんけ界王神様かよ
どうしてそんな強力な温泉飲もうと思ったんだよ判断がくるってやがる
まあそれでも漫画ワンピースで見たイワンコフの治癒ホルモンよろしく治ったようなのでこれが効果があるというのがまた自然の神秘。
神秘が過ぎる。不思議すぎる。なぜだ
杉の木と100メートルもないその場所で、僕がくしゃみ連発している間彼女は瞬き一つしなかったので間違いない。
これはさすがに試せなかったので試した方募集しています。
生きていればコメントお願いします。金一封とは言わなくてもなんか包みます。